おかちゃんの実家から車で10分の位置にある「大法寺」を訪れました。
国宝大法寺・三重塔は、「見返りの塔」という名で親しまれている。 この名は、塔の姿があまりにも美しいので、思わず振り返るほどであると意から。 ではどうしてこの塔がそれほど美しいのであろうか?
この塔をよくみると、初重が特に大きいことに気がつく。 これがこの塔の最も大きな特色である。 このようなやり方は、この塔のほかに奈良の興福寺三重塔があるだけである。 このように独特の意匠がもちいられているので、かえって、細部ではほとんど特別な考慮がされていない。
この塔は正慶2年(1333年)に作られたもの。 これはちょうど鎌倉時代から南北朝時代に移る過渡期に当たっている。
なおこの塔の美しさを論ずるには周囲の光風との調和を見落とすこともできない。 塩田平を見下ろすことの出来る丘の中腹に立っているこの塔は、その周囲をゆっくり歩くにつれ、さまざまな角度から眺められる。
以上 伊藤延男、文部技官工学博士 説明文抜粋