同窓会会長・鈴木敏文さん

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さる平成15年6月29日(日)、東京品川の東京プリンスホテルにて、おかちゃんの母校、長野県立上田東高校の関東地区同窓会が行われました。 去年が学校創立110周年、つまり明治25年創立の歴史のある学校なんです。  上田東高校関東同窓会の会長が、イトーヨーカ堂会長兼CEOの鈴木敏文さん。 

卒業生全員が誇る、大先輩です。 

田東高校百周年記念碑

総会で約一時間ほど時間を割き、鈴木さんからのお話をききました。 お話の内容は、もちろん現在のお立場からみた日本経済、また鈴木さんの日頃感じていらっしゃることが語られていて、とても良い時間を過ごすことが出来ました。 

総会はプリンスホテルの28階「苗場」、鈴木会長もめずらしくノーネクタイでした。

 

    鈴木敏文、関東同窓会会長のお話の要旨

  • 基本的には去年〜今年と大きな変化は無い、同じ基調で日本経済が推移している。

  • 政治家、経済学者のマスコミでそれぞれ、かってな事を言っている。 政治家、評論家が日本経済を救うことは出来ようがない。 われわれ、庶民は彼らの言動で右往左往しないように。 中小企業の現状を政治家が助けてくれるとかは思わないこと。 かつてのエネルギー産業が石炭から石油に変化したように、現在は経済、また個人の価値観が大きく変動している大変革期にある。 この流れに逆らわないようにすることが大切。

  • 大変革期の一例が”デパートの売上は過去10年でほぼ半分にまで落ち込んでいる”。 あえて減ってないのは食料品だけ。

  • 相変わらず金融関係業界の不良債権先送り体質が続いている。

  • 個人の可処分所得の一番多かった年は、バブル時期ではなく、実はつい最近の1998年であった。

  • サービスにお金を使っているから、モノを買わなくなったと言われているが、本当は個人にモノが余っているから。 

    • イトーヨーカ堂のケースで言えば、 紳士用スーツ一着8,000円で売り出したところ、初回は全店合計で約10万着売れた。 

    • これを見て、2回目の売り出しをしたところ ようやく3分の一の約3万着だった。 

    • 本来ならば、2回目の売り出しは1回目よりも倍ぐらい行くはずである。 

    • けっして、8,000円だから、ボタンが取れたとか、縫い目がほずれたとかの苦情が無いのにかかわらずである。

     

  • つまり、安いものは最初こそ売れるが、けっして長続きはしない。

  • そのかわり、質の良いものはコンスタントに売れる。 紳士用スーツは”イージーオーダー”で1週間で出来上がり、値段で4万円〜5万円が良く売れる。

  • お金の無い人も一部で出てきている。

    • NHKの受信料を見ると

      • 全体で約20%の人が受信料未払い!

      • 受信料を支払っている人の80%が自動引き落とし。

      • このうち約5%の人からの自動引き落としが出来ない!

      • 銀行口座にお金がないということになる。 

    • お金が無い人が確実に増えている。

     

  • しかし、日本人のマジョリティはまだまだお金持ち(小金持ち)。

    まとめ

  • 現在は買いたい物が無い。 −> 新しいものをどう作るか!

  • 将来への不安感。 −> 安心を与える仕組み

  • 景気が悪いのではなく、世の中が変わっていく、大変革期であると自覚すること。

  • 規模の拡大から、質への転換が必要

    

    おかちゃんも鈴木敏文さんと約5分お時間を頂いてお話しました。

  • おかちゃんからの質問は: 

    • 近頃イトーヨーカ堂がはじめた Made In Japan はどうみても、日本製にしてはダサい、これは、並んで売っている従来の中国製の製品を買わせるという戦略なのか?

  • 鈴木さんのお答え(ちょっとムッとされた様ですが丁寧にお答えされました): 

    • Made In Japanの品質を追求した日本製の衣料品はとても売れている。 質への転換への一つである。

どういうわけか、私のテーブルは女性ばかり、 鈴木さんと私、女性に囲まれついニアリ。

なみに私の隣の和服の良く似合う女性は同級生のやよいちゃん。 

いまは、新宿の歌舞伎町でスナックバーを営む経営者です。

おかちゃんが見た鈴木敏文さん

鈴木会長にはこの席で毎年お会いしています、わたしが見た鈴木会長は;

  • 今回は鈴木さん、ちょっとお疲れ気味のようでした。 イトーヨーカ堂グループのTopとしてやはり、いろいろ心労が多いことと推察されます。 

  • セブンイレブンの創設者としてのご経験、常に仮説と検証を繰り返してのビジネスの展開で世の中を見る眼に狂いはないようです。

  • 鈴木さんのえら〜い点は、けっして”おごらない”、いつも謙虚でいる点です。 雲の上の人なのに、我々の凡人の質問にも丁寧にお答えになられます。

  • 私の現在の仕事がたまたま、物流、サプライ・チェーンで、このお話をしたところ、鈴木さんは即座に、サプライ・チェーンではなくデマンド・チェーンとお答えになりました。 また横文字があまりお好きではなさそうです。

  • 二次会でよりゆっくり、お話をしようと思っておりましたが、残念ながら、二次会にはお越しにならなかったです。

平成15年6月30日 作成

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2次会・歌舞伎町・ミラクルにて

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